古庄俊生

ブレードランナー 2049の古庄俊生のレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.5
趣味、どストライク。

過去作未鑑賞のまま鑑賞。
恥ずかしながら、「ブレードランナー」については、タイトルを耳にした事があるくらいの認識で…。
興味を持ったきっかけは、カーボーイビバップの渡辺監督が、前日譚にあたる「ブラックアウト2022」を手掛けたというのをニュースサイトで観たから。
それで前日譚3部作を観て、攻殻や銃夢が好きな自分は、間違いなく好きだろうと。
この様に、興味の入り口や順番が滅茶苦茶です。

さて、本作ですが、まず導入から凄い。
広大で陰鬱としたカルフォルニアの大地。そこへ主人公Kがスピナーで降り立つところから始まる。
作品全体を通して言える事だが、とにかくディテールが細やかで、作品の世界観に没入できる。
ディストピア感が最高で、荒廃してるのに美しいという、二律背反的な映像美が繰り広げられる。これは映画館で観ないと損をする。

ストーリーの詳細については、いつもの通り敢えて書かないけれど、この作品のテーマは、やはり「肉体と魂」。
恐らく、押井攻殻や銃夢は、過去のブレードランナーから強く影響を受けたのでしょう。そうなると尚更、自分がこの作品を嫌いな訳がない。
更には、本作は現代の映像技術で表現しているのだから最高です。

終盤は内容的に過去作との絡みがあるので、予め観ておけば良かったと後悔。

ラストはビバップのスパイクを彷彿とさせる演出で、これも個人的に好みの演出。

敢えて気になる点を挙げるなら、上映時間。この重厚感で3時間は、気合いが要る。

とにかく良い映画。
あと、JOI役のアナ・デ・アルマスが綺麗!
古庄俊生

古庄俊生