Tai

ブレードランナー 2049のTaiのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.4
さらなる未来はやはり…

前作から30年後の世界。
今度のブレードランナーは、なんとレプリカント!

相変わらずな独特の世界観。
のような、前作の影響を受け追随する作品が多数出たためか、既視感も…。
あの世界が再び!感は確かにありました。
しかし、驚異の未来を作り出した前作にたいして、30年後の変化が少し弱かったような気もして少し残念。
傘が光ってない!
あれは当時の流行り物的なアイテムだったのでしょうか?(笑)

作品全体に流れる静けさと寂しさは、無機物な世界と相まって、より強調され、快適さを求めた結果に人類が置いてきてしまったものを語っているようでした。

もう観ていて辛いのが、前作から30年経った世界だというのに、レプリカントへのあたりの強さがより増していること!
より完璧になった新型といえど、レプリカント自体への不信感と、恐らくは労働者として居場所を
奪われているという人間の劣等感からくる排他的な空気が何とも不快でした。

その中で浮き上がってくる前作主人公のデッカードと、共に逃亡の旅に出た女性型レプリカント・レイチェルの行方。
後日談としてはかなり良かったのですが、いかんせん今作主役のKが薄れていたように思います。
あとライアン・ゴズリングの表情豊かさが裏目に出て、もう人間にしか見えませんでした。
レプリカント発達しすぎ(笑)

さらに30年後の世界を観ることができるなら、人類とレプリカントがもう少し歩み寄る明るい未来を観てみたいですね。
Tai

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