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スラック・ベイのジャンのネタバレレビュー・内容・結末

スラック・ベイ(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ブルジョワ(高台に別荘を持つ)と下層階級(海辺に住む)の二項対立が、二地点を行き来する渡し守、男装する女性(後にトランスジェンダーであることが明らかになる)、両階級に属する者同士の恋愛などで無化されると同時に、刑事やブルジョワたちの無意味で表層的な振舞いや渡し守一家のカニバリズムもまた、それの廃棄に寄与する。こうした人たちに神の恩寵をもたらすデュモンの姿勢は、実は『素晴らしき放浪者』や『ゲームの規則』のルノワールと地続きなのかもしれない。
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