CAMPDALT

お嬢さんのCAMPDALTのネタバレレビュー・内容・結末

お嬢さん(2016年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

サスペンスの筋立ては(原作通り)明快で分かりやすい。
終盤の展開は映画版独自のものだったみたいだが原作の方を忘れてしまった。

原作の性描写はもっと控えめだったはずだが、女二人の関係性と感情を文章ではなく映像で表現するにはこれくらいの見せ方が必要なのだということなら説得力はあった。
春本の朗読会の場面は、奇妙なジャパネスク意匠の下で展開される性的倒錯空間という意味で、大昔に観た『RAMPO』をなんとなく思い出した。どっちのバージョンを観たんだっけ…

幼女に淫語を音読させる場面は悪趣味で、コンプラ感覚に毒された頭では2016年にまだあんな表現が許されていたことが不思議に感じられたくらいだったが、考えてみればあれも原作の翻案なのだった。

ところで、あの男装はないと思う。
あれはない。

「日本人を演じる韓国の俳優が話す日本語」のセリフはさすがに違和感が強く、耳馴染みは悪かった。
作中で「日本語が話せる朝鮮人」を演じていた人たちの場合はその違和感そのものが(日本語ネイティブにとっては)演出になっているはずだったが、日本人の役柄を演じている人と発音やイントネーションに差がないように聴こえてしまうので、全体的に「ぎこちない日本語」の印象が上回ってしまった。

海外の俳優が日本人を演じる映画を観たのはこれが初めてだったかもしれない。
米英の人は色々な映画でこれを感じてるんだろうか。知らんけど。
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