フリーザ

お嬢さんのフリーザのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
4.3
官能的なミステリー。
江戸川乱歩の小説に出てきそうなおどろおどろしい屋敷と悪趣味な変態朗読会、曲者だらけのキャラクター、美しい映像と攻めたラブシーン、片言の日本語から感じる絶妙な歪さ、全てが最高でした。

話は三部構成となっており2時間半と中々の長尺ですが、二転三転する物語で全く飽きません。
特に二部が話の核となっており凄まじいです。

エグい内容にも関わらず要所要所で笑える要素をぶっ込んでくるセンスが良いです。首吊りのシーンとか秀子が絵が下手なのとか笑
いやしょうもないことかもしれないんですけど真顔で「ち○ぽ」とか「ま○こ」とか言われると片言の日本語の響きも相まって気が抜けてしまって笑えてきます。「ち○こ」じゃなくて「ち○ぽ」なのが特に素晴らしい。この感じは日本人にしか笑えないだろうと思うと得した気がします。笑

秀子とスッキの2人は勿論良かったですが、個人的には伯爵と上月の2人が、思わず「男って馬鹿だな〜笑」と言いたくなる様な欲にまみれたキャラクターで最高に良かったです。
特に第三部の後半の2人のやり取りがグロテスクでバカバカしくてそれでいて格好良くて大好きです。
今まで映画観てきて初めてタバコ吸うシーンで格好良いと思いました。
巨大水槽の大ダコもシュールで良いですねえ。
フリーザ

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