透析療養中で死を意識しはじめたブンミおじさんの元に、義理の妹が農園の手伝いにやってくる。
夜の食事中に死んだはずのおじさんの妻が現れ、さらに行方不明になっている息子が猿の化物のような容姿となって現れる。言葉で書くとどんな映画だよ!ってツッコミたくなるし、見てても息子えっ…?!てなるんだけど、前世の記憶を持つおじさんと森の記憶がリンクして、森が抱える歴史が壮大な物語として描かれる。
アピチャッポン初めてだとよくわからないと思うので、解説しているブログなどで補完するのが良いと思う。特に虐殺の歴史のことなど。
アピチャッポンは映画より先にアートの文脈で知ったのだけど本当にいい。これより先に『光りの墓』を観た。アジア的なのにジメっとしてなくて、軽やかなユーモアも持ちつつ主張も入れ込む表現が素晴らしいと思う。