タカシサトウ

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のタカシサトウのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ホラーはホラーなんだろうけれど、6人の少年たち一人一人の一番怖いものをピエロのペニー・ワイズ(ビル・スカルスガルド)がそれぞれに見せて行くのがよく出来ている。

 子供は誰でも、自分だけが怖いものがあり、それをこれはよく見せていたのだろうなと思った。

 原作のスティーヴン・キングはそれをよくよく分かっていただろうなと思った。

 そして、なかでもビル・デンブロウ(ジェイデン・リーバハー)が、弟が行方不明になり、それが、おそらくそれは自分のせいだと思っていただろうし、吃音になったのもその為かもしれないし、行方が分からないことは、彼を蝕んでいただろうと思う。

 それがペニーワイズに奪われたことを知って、弟の死を実感したのは、相当なトラウマであるけれども、本当に悲しむことが出来るかもしれない。

 また、ベバリー・マーシュ(ソフィア・リリス)の父からの虐待も、それこそペニーワイズに襲われる位のホラーだったのだろうと思った。ベバリーには、いつまで続くか分からないけれど、親殺しのテーマがあると思う。

 その恐怖を、ペニーワイズとして6人で撃退し、次作の大人編に進むのだろうと思った(2023.4.10)。