TaT

映画よ、さようならのTaTのレビュー・感想・評価

映画よ、さようなら(2010年製作の映画)
4.0
老朽化と会員数の減少により閉鎖に追い込まれたシネマテークが舞台。良質な物でも採算の取れない世の中とそれすら凌駕しちゃう映画愛の話。

彼らが流すラジオでの一幕、「観客の教育」には少し笑ったけど、確かにどう物を選び取り、どう見るかは大事なこと。
大学の教授に間違えられ「嘘は貴い。嘘は人間を解放する」と語るホルヘの姿にも創造に対する姿勢が貫かれてた。

シネマテークが閉鎖された後、ホルヘは街をふらつき、気分転換に髪切って、昔の思い出を置いてくるのだけれど、それでも勝手に湧いてくる映画への愛にはニヤリとしてしまった。

味のある音楽、特にあの馬の歌は何なんだろ?クセになる。モノクロの質感と構図も中々に好みだった。
TaT

TaT