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藍色夏恋のfieldのレビュー・感想・評価

藍色夏恋(2002年製作の映画)
3.7
台湾青春映画の代表格とも言うべき作品か。
高校生の設定にしては幼く感じる部分はあるが、年頃の子たちの無遠慮さ脆さ危うさ、大人になる過程で経験しがちな部分に呼び起こす物があればある程刺さるだろう。そこまでには至らなかったが気持ちとしては共感出来るし恋に喜び悩む姿は微笑ましくある。
揺れ動く心情に重ねた夜に忍び込むプールの波紋や自転車で風を切る夏の日差し、花火、匂い立つような色味やショットが心地良い。冒頭の自転車シーン等で流れる優しいピアノの旋律が似合う。

いかにも女の子らしい友人のユエチェン、男の子らしい性質でオープンな水泳部のシーハオ、外面はクールなクーロウ、三者のすれ違う恋模様。
二人よりクーロウが少し大人に見えたがどちらに属するか悩み自分を否定し続け痛みの乗り越え方も知らずに内面は苦しかったろうな。真っ直ぐなシーハオの気持ちに釣られ最後は青門での未来が思い描けるほど成長出来て良かった。きっと自分の事も受け入れられただろう。演じたルンメイの瑞々しさ、デビューとは思えない堂々とした演技で微妙な心情を抱えた役がハマってる。

シーハオの顔マスク着け友人と踊るシーンあるが明るい曲も相まって踊るルンメイが可愛い。
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