ハクソー・リッジのあるぱかのレビュー・感想・評価

約1時間の戦争シーン。容赦なく描く覚悟を感じた。映像表現へのこだわりがすごい。
生きる行為がそこまで大変ではなくなった今の時代、平気で殺すと口に出来てしまう今の時代、当時はただ生きたいと願っても、ヒーローにもなれず、劇的な結末も迎えられないまま、訳がわからないまま死んでいくしかなかった。すべてが訳わからないまま、子どもみたいに考えることを放棄するしか自分を保てなかったんだろうな。そうした中、宗教観なのか英雄になりたい虚栄心なのかは実際のところ分からないけど、信念を貫いて生きるのが如何に格好良い生き方なのか、すごく考えさせられた。貫けば、それは誰が何と言おうと誇れる生き方になる。
この映画で日本兵の描き方が偏ってるとかなんとか言うのはお門違いな気がする。実際当時の彼らには描いていたようにし視えなかっただろうし、綺麗事にまとめない監督の覚悟は素晴らしい。