牛丼狂

ルート1 USAの牛丼狂のレビュー・感想・評価

ルート1 USA(1989年製作の映画)
2.5
森達也の著書から当作品を知る。偶然にもロバート・クレイマー特集を見つけてやっとこさ鑑賞。
この作品を語るうえでフィクション/ドキュメンタリーという言葉は対立しない。そもそもそれぞれの定義が曖昧なうちはその言葉は意味をなさない。
少なくともドクという人物は、監督が作品のために用意した被写体である。そして出てくる登場人物たちは、用意されたのもあれば度のなかで出逢った人もいるだろう。
また、撮影のしかたについても、カメラマンである監督が、いわゆる「ドキュメンタリー」的な、すなわち打ち合わせなしで撮るところもあれば、待ちポジで撮影された、いわゆる「フィクション」的な、すなわち動きをあらかじめ演出して撮るところもある。
本当か嘘かなんてものはない。あるとしたらこれらの判別くらいだろう。
内容は割愛するが、とくにカメラに向かってポーズをする子どもたちや、睨みつける子どもが印象深い。カメラがあるからこそ切りとれる映像を撮るという点ではワイズマンとは決定的な違いがある。
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