ボン太

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガールのボン太のレビュー・感想・評価

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貸し切り状態で鑑賞。なんだか不思議な体験をした。

キャラメルポップコーンを音を立てて食べようが、民生の曲を口ずさみ、体を揺らそうが誰も気にしない。リッチで自由な気分。

普段はカラオケでユニコーンや奥田民生を歌っても、そうそうリアクションは返って来ない。あまり音楽聴かないせいでもあるけど。でも、僕にとってかっこいい男性アーティストは奥田民生なんです。雰囲気込みで特別な一本を観た。

で、感想はというと、奥田民生好きなら結構楽しめる。歌詞とリンクした展開はもちろん、奥田民生のテキトーに見えてキメるところはバシッと決めるかっこよさに主人公が憧れる気持ちに感情移入しやすいから。

最後に主人公が過去の自分を見つめて、奥田民生に近づけた気がすると実感するシーンは、BGMのCUSTOMと相まってホロリと来た。
仕事か女かという途中での展開は、ユニコーンの「ヒゲとボイン」を連想したし、女に翻弄される主人公を観ていると、「愛する人よ」を連想する。

ホテルでのキスシーンとか、最後のパーティのシーンとか、ちょっと現実離れした演出はあったけど演者の演技が見事なのでまぁOK。

凄い情けない顔と、裏に闇抱えてそうな顔を使い分けられる妻夫木君のキャスティングは展開に合っていてピッタリ。そして何より江口のりこ演じる変人ライター。絶対モデルになった人いるでしょ(笑)

大根仁監督、応援してます。SCOOPも面白かったし。
…貸切りだったけど。
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