エイデン

鋼の錬金術師のエイデンのレビュー・感想・評価

鋼の錬金術師(2017年製作の映画)
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草原の一軒家で暮らす、幼いエドワード(エド)とアルフォンス(アル)のエルリック兄弟は、ある日 突然共に暮らしていた母を失ってしまう
長らく出奔したままの父親に助けを求めることもできない兄弟は、寂しさから錬金術で母を蘇らせることを決意
とうとうそれを実行するが、人体を錬金術で作ることは禁忌とされており、兄弟は酷い代償を負うこととなってしまう
時は流れ、リオールへとやって来たアルフォンス兄弟は、“賢者の石”を持つというインチキ教主コーネロを追っていた
12歳で“国家錬金術師”となり、今や“鋼の錬金術師”として名を馳せるエドとアルだったが、2人は母を蘇らせようとした結果、エドは右腕と左足を、アルはその身体全てを失ってしまっていた
以降エドは失った身体を機械鎧“オートメイル”で補い、アルは空っぽの鎧を身体の代わりとするようになる
責任を感じているエドは、自分達の身体を元に戻すため、使用すれば錬金術の力を増幅できるという伝説の賢者の石を探し求めていたのだ
戦いの末コーネロを倒したエドだったが、そこに現れた“焔の錬金術師”という二つ名で知られる軍のマスタング大佐から、その賢者の石が偽物であると告げられ連行されてしまう
残されたアルは街の後始末と集まった人々のフォローを行ない、兄弟の鎧をメンテナンスしている幼馴染の技師ウィンリィと合流する
イーストシティ
軍の東方司令部へやって来たエドは、マスタングから無謀に賢者の石を追うのを止めるよう諌められる
しかしアルの身体を取り戻してやりたいというエドの決意は固く、軍に管轄される国家錬金術師になったのも賢者の石の情報を得るためだったのだ
その後、エドは業務監査にやって来たという知己のヒューズ中佐、そして温和で人当たりの良いハクロ将軍と出会う
エドのことを気に入ったハクロ将軍は、マスタングに、彼の望む人体錬成のヒントになればと、人語を解する合成獣“キメラ”を研究している国家錬金術師タッカーを紹介するように頼む
やがてタッカーから、以前 軍で賢者の石を研究していたドクター・マルコーという人物が生きていることを知らされたアルは、更に賢者の石へと近づいて行く
その頃 コーネロに偽物の賢者の石を渡した謎の3人組ラスト、エンヴィー、グラトニーは、ある目的のために暗躍しており、既にエドやアルの知らぬ間に巨大な陰謀が動き出そうとしていた



荒木弘原作の人気漫画を実写化したファンタジー・アクション映画

原作が有名かつ面白いという知識はあるものの、実は漫画・アニメ共に触れたことの無い人種なので、以下そんなやつが実写版だけ観ての文章になるのは断っておきたい

そんな個人的背景があって、ストーリーも初めて知ったわけだけど、概ねのストーリーについては上手くまとまっていたと思う
主人公の背景や世界観、目的もハッキリしててわかりやすい
映画という枠組みである以上は原作改変もあるかもしれないけど、全く知らない人も入りやすかったし、原作パワーだとは思うけど、中盤以降加速するスリリングな展開は良かった

ただまあ原作再現とはいえ役者陣のコスプレ感は凄い
人種や国籍を特定する形で表現しないという意志があったそうだけど、オール日本人キャストは世界観からどうしても浮いて見える
演技力でキャラを食ってる人を除いては違和感が常に付きまとってしまうのは誤算かな
その意志もやや時代錯誤にも感じてしまう

アクションシーンに関してもCGをふんだんに使っていて派手さは感じるけど、開幕以降はやや息切れ気味
カタルシス自体はほんのり感じるものの、入れ込めないシュールさも持ち合わせてる

総じて原作で読んだりアニメだったら楽しめそうなアクション、熱い展開があるものの全て原作ありきになってる印象
気合入れてるのは認めるけど、実写化の壁は越えられてないような作品のように思った
ただまあそのチャレンジ精神は良いと思うし、一昔前ならクオリティとしても維持出来なかった作品だとも思うので、この調子で頑張ってはほしい
ストーリーを追う分には問題無いし、「ハガレン実写しか観てない」とファンに言うと、もれなく「人の道に反してる」みたいな評価も得られるぞ
観ましょう
エイデン

エイデン