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サンガイレ、17才の夏。のsonozyのレビュー・感想・評価

サンガイレ、17才の夏。(2015年製作の映画)
3.5
リトアニア出身の女性監督アランテ・カヴァイテの監督第2作。

ある夏のリトアニア。
別荘のある田舎町に両親とやって来た17歳のサンガイレは、航空ショーのアクロバット飛行に心を奪われていた。
ショーでアルバイトをしていた笑顔がキュートなアウステは、サンガイレの姿に惹かれ抽選番号札(17番)を渡す。世界王者の操縦する曲技飛行に同乗できる抽選で17番が当選するが、高所恐怖症の彼女は立ち去ってしまう。

出会うなり影のあるサンガイレにラブラブ視線を投げかけるレズビアンのアウステは、仲間たちのビーチパーティーにサンガイレを誘う。

ファッションデザイナーになる夢を持ち明るくポジティブなキャラのアウステは、サンガイレを自宅に呼び、採寸しブルーのワンピースなどを作り、外へ出て撮影。

サンガイレの両腕に多数のリストカット跡があるのを見つけると、傷を数え、14本と17本。片方もあと3本で17本ねと明るくコメントしつつ、後にあと3本でやめようと約束。
実はサンガイレは自傷癖があり、自室や入浴中コンパスで腕を傷つけていたのだ。
夕暮れ、白いチュールスカート(中に電飾入り)姿となった二人は、静かに絡み合う。

恋人となった二人。アウステの影響で、次第に変化していくサンガイレ。
かつてバレリーナだった母の現役時代の話やバレエへの想いを聞き、心動かされながら、曲技飛行機に乗る勇気を手に入れるべく動きだす。

という、サンガイレのひと夏の成長譚ですが、ストーリーよりも、森・ビーチ・工場のあるロケーション、二人を捉えた美しくドキッとさせるショットが魅力。

ここにあるジャケ写より、こちらの方が世界観が伝わります。
https://www.imdb.com/title/tt2994832/
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