ちろる

オリバー ニューヨーク子猫ものがたりのちろるのレビュー・感想・評価

3.8
ニューヨークの片隅で産み落とされた子猫ちゃんのこの物語は、なんとディケンズの「オリバー・ツイスト」を動物たちを主人公にして、現代に置き換えて作られたお話。
ディズニーの色々な名作に埋もれがちなマイナー作品ですが、観てみるとミュージカルアニメーションとして隅々まで結構よく出来ています。
なぜなら主人公の仔猫のオリバーと仲良くなるジャック・ラッセル・テリアのドジャーの声ををビリー・ジョエル、そんでもってオリバーをいじめるお嬢様プードルをベッド・ミドラーを務めてるから。

ニューヨークが舞台というのもあってネオン、雑踏、忙しない大都会の中、まだ何もわからない仔猫がたった1匹、ハラハラドキドキの冒険を始めるオープニングの描写はスタイリッシュな映像と音楽でグイっと引き込んでくる。
昔のディズニーアニメでこういうファンタジーすぎない作品って珍しい。
作られてるのも舞台も80年代ということもあって、この時代らしいノリのいいニューヨークの雰囲気がちゃんと表現されていてめちゃくちゃおしゃれでした。

かわいいオリバーは多分みんな一眼見て愛おしいと思ってしまうのは勿論ですが、彼を仲間にして保護しようとするワイルドな犬たちの勇ましくて仲間想いなところがとても泣かされる。
猫好き、犬好き両方楽しめるし、内容も先が読めなくてラストまで楽しめました。

オリバー観たことないけど、多分耳にしたことあるーっていう有名な音楽がたくさん出てくるのでディズニーミュージカル好きな人には絶対に観て欲しい作品です。
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