[幻想の消防士に恋して]　100点

人生ベスト。少女バルバラは真夜中に窓辺に立つ消防士の男を幻視する。時が経ってもその幻想は彼女を捉えて離さない。バルバラは学校にも行かずに部屋にこもり、コラージュと称して消防士の"王子様"を夢想する。本作品の特徴はまず背景の奥行きがないことだろう。窓は開いていても奥は真っ暗で何も見えず、鏡ですら手前の人物しか映さず、角に置かれた椅子と壁紙のせいで直行した壁すら平坦に見えてくる。まるで、そこが世界の端であるかのような不穏さ。家の外にも一応出るが、庭と消防署前も周囲だけでマップが終わってるんじゃないかというくらい、世界が狭い。加えて、人物関係はやたら複雑なのに特に説明もないままバンバン人が登場するので、本当に夢でも見てたんじゃないかというような浮遊感がある。終始ファンタジックで不気味な映画だった。

• #2022ofOdessa
• #オールタイムベストofOdessa

とにかく変な映画。
これ、ホラーだと思ったら全然違ったｗ
ずっとバーバラの夢の中にいるような不思議な感覚で、ふわふわしててファンタジーちっくな可愛い映画。自分には理解不能。
妄想女子の娘を心配するパパが良いし、消防士のコスプレしちゃうお茶目なパパが素敵✨

• #70年代
• #消防士

傑作。
幼少のころ、自分の部屋の窓際に立つ消防士の幻覚を見て以来、消防士に取り付かれた美女の話。ついには火事だと嘘をつき、消防士を呼んでしまう。
全体的にはかわいいアヴァンギャルド・コメディって感じで、大島渚『マックス・モンアムール』に雰囲気が似てる。
画面の色は全体的に抑制されていて赤だけが鮮烈に映えるように設計されてる。俳優の動きも抑制されているなかで「こてん」と倒れる家庭教師のかわいさが際立つ。
音の使い方も見事。ロケーションが限られているが画面の外の世界の広がりを感じる。