【テロリスト映画の最高傑作】
アルジェリア独立戦争がドキュメントのように描かれます。
反政府組織vsフランス軍。
どちら側に付くことなく、客観的に描写されたモノクロ映像が真に迫っていて、身震いするほどの怖さを感じます。
反政府側は、ピストルによる警官の暗殺、爆弾テロ・銃乱射による一般市民の巻き添えで撹乱し、世界に独立運動の存在を訴える。
マシュー将軍率いる軍側は、住人への厳しい取り締まり、抜き打ち家屋捜査、容疑者への拷問などで、組織幹部を追い詰め、「サナダムシの頭をつぶせ」と組織の殲滅を進める。
エンニオ・モリコーネらによる、「アンタッチャブル」っぽい音楽と、アフリカンドラムサウンドが融合した劇判が、更に緊張感を高めます。
1966年ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞。
(現地入りしていたフランス代表団が「反仏映画だ!」と反発。
トリュフォー監督を除いて全員が会場を退出。)
1967年度キネマ旬報外国映画ベストテン1位。
(ゴダール「気狂いピエロ」、アントニオーニ「欲望」、ベルイマン「仮面ペルソナ」、ジンネマン「わが命つきるとも」、ノーマン・ジュイソン「夜の大捜査線」などを抑えて)
絶対無視できない、テロリスト映画の最高傑作です。