モカ

アルジェの戦いのモカのレビュー・感想・評価

アルジェの戦い(1966年製作の映画)
4.0
アルジェリア独立運動の節々が丁寧に、ものすご~く丁寧に描かれてました。

アルジェリア戦争は一応終結した後も国内で色々とごたごたがあったと聞きますが、終戦後まだ間もない1966年の作品というだけあってか、映像中には当時の物物しさが色濃く漂ってて、モノクロ映画とは思えない迫力に満ち満ちてます。

国家の独立に伴う革命という現象。歴史上の革命というものがどういうものなのか、現実にその場に身を置いて実体験する事は難しいですが、映像を通して体験するという意味では、『アルジェの戦い』はその中でも上質な映画体験を提供してくれる作品のひとつかもしれません。

自分の貧弱な感性では作品に込められた監督の旨趣を拾いきれなかったけど、現代の戦争映画とはひと味違う独特な臨場感はバチバチ伝わってきたよ。それはきっと今撮っても生み出せない、その時期特有の空気感に大きく依っているのでしょう。

しかし硬派だ。観てて凄く面白いんだけど、観賞後は満足感と共に疲労感もグッと来た。
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