魯肉飯

アルジェの戦いの魯肉飯のレビュー・感想・評価

アルジェの戦い(1966年製作の映画)
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『鬼火』でアルジェの話が出てきていたので。フランスの占領地として入植者と原住民がせめぎ合い、差別的な支配下にあったアルジェリア。
コンスタンティーヌ全体でおこったセティフの虐殺は、独立戦争の引き金となった。先住者の権利拡大に向けた議会でも、選挙妨害によってコロンに操作されてしまう。合法的な闘争に希望はなく、先立って結成されたCRUAが母体となり、宣言と共に一斉蜂起したFLN。後にアルジェリアの初代大統領となったベンベラらが創立した民族解放戦線。
戦いの勃発により、各地でテロと報復が交互に重なる。双方の過激派による見境のない暴動、性犯罪や暗殺、拷問、虐殺の数々。罪のない人々が犠牲になっていく。
靄の中から現れる群衆。悲痛な叫びと共に国旗を掲げ、自由を求める民たち。ドゴール暗殺を企てたOASによる阻止活動はあったが、1962年に独立国家としてアルジェリアが誕生する。独立後もその波は続き、フランスに忠誠を誓った人たちが裏切者として虐殺されたという。
戦争が生じる流れを淡々と述べる中佐、「僕たちには関係ない」「それより踊りましょ」という一瞬の場面がかなり印象的だった。
当時の文壇に立っていたサルトルやカミュの思想も気になるな。
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