予告のせいで観る前からオチが読めてしまったのがとても残念だったが、秀逸な驚愕のミステリーに違いない。
主役は90過ぎたアルツハイマーのお爺さん。
彼の他にはたった1人、それ以外には誰も知らない復讐の旅が始まる。
老人のアルツハイマーとミステリーとホロスコートとロードムービーが絡み合った斬新なストーリー。
老人は一度寝たら最近の記憶を無くしてしまう。
その都度手紙を読み直し、自身についてとやるべきミッションを思い出す。
少々ご都合主義的な突っ込みどころはあるにせよ、復讐の為のステップ(まるで“To Do リスト”!)が一つ一つ進んで行く様は、観る者の気持を煽り、惹き付ける。
最後に訪れた場所で弾くピアノの調べが意味することは…
映画は冒頭からのゆっくりとした流れから一転、ピアノの演奏からラストにかけての疾走感に目を見張る。
例え忘れてしまっても“手紙は憶えている”
決して許すことなどできないあの日の記憶とともに。