このレビューはネタバレを含みます
観賞後の喪失感。
ゼヴは何を得たのか。
そして友人マックスは
どういった想いで彼を送り出し
また報告を聞いていたのか。
ただ手紙に従い、行動するゼヴに
償いの意思があったとは考えられない。
真実を嘘で塗りかためていることを
忘れているから。
──自分は犠牲者であり被害者だ
そう信じていただろう。
だからこそ
最後の場面で事実を思い出したとき
彼は何を思い、自害したのか
それが気になった。
ゼヴの台詞
──"Remember"
「覚えている」
確かそう訳されていた。
「思い出した」わけではない。
その事実は彼の中に
ずっと「あった」のだ。