このレビューはネタバレを含みます
韓国版呪術廻戦かと思ったら違った。
長尺であること、そもそも難解、怪作とよばれてるだけある。
國村準、マジ國村準ですね。やはり悪役がよく似合う。
祈祷バトルらへんは、韓国ってどういう宗教観なんだろうかと不思議に思ったけど、かなりその辺は本筋とは離れているようだった。
アリアスターの継承と比較してこのあたりみていたけど、羊頭とか生き血とか、結構西洋魔術的なオブジェクトを使いつつ、一方で生米の投擲で吉凶占ったり、水垢離したり、火をたいたりと神道っぽいのもありつつ、衣装はちゃんとチマチョゴリ風みたいないびつさを感じていたのだけど、あれはまあああいうもの、として流してみてよさそう。
冒頭で聖書の引用があることから、割とキリスト教の要素を下敷きにしているという考察もあった。
祈祷師、謎の女、日本人という誰を信じたらいいのか？というラストはかなり良くて、この辺はオカルトというか、目に見えない作用と、何を信じるかという命題が直結していて非常に見ていて気持ちが良かった。
お前実は悪魔やったんかい、というどんでん返しが無粋じゃないし、話としての筋は通っているから。
このラストの収束というか、3すくみの呪いバトルになってた展開が良かったんだなぁと思う。
中盤はいやなんでそうなんねん、という感情的な暴れで進行がゆがみまくっていたので、ちょっとみてらんなかったかも。数千万払っといて祈祷中止させるために暴れるとか、人んち殴りこんで物的証拠はないけど家ぶっ壊して鎌で脅すとか、そうはならんやろっていうムーブが多すぎた。
結局呪術の及ぼす作用についての説明がなかったから、ゾンビ化しちゃうとからへんの話が置き去りにはなっている。あと、最後走馬灯みてたけどどういう流れなんだあれ。死ぬから？
あと、中盤の祈祷アタックで國村準が死にかけてたのは何だったの？結局グルはグルなのよね？
謎の女がそれに合わせてアタックしてたっつー話？
なんで動きそろえたの？あと途中でやめたの？
あと悪魔の目的と女の目的が分かんないままか。娘を守るとか、祈祷師は金儲けなんだろうけど。
う～～ん。でも本題が疑え、っていうところにあるんだとしたらその辺んふかぼる必要はないよな。確かに。
誰が味方と判断するか、そしたら何が起きるか、って話でしかないもんな。
事象を主人公がどうとらえてそのあとどう対処していくか、ってとこまでちゃんと書いたほうが良かった気はするけどな・・・
なんか序盤のゾンビ化のくだりが、あまりにも終盤に影響してない気がする・・・。
