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哭声 コクソンのごはんのレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
5.0
誰の言うことを信じたら良いのか?
劇中の主人公が惑わされたように、見ている側も惑わされてる。
そのため見た直後は結局あいつはなんだったのか?なんのために??など疑問ばかりが残るが、じっくり思い返してみるとなんとなくの答えが見つかるような作品。

「女神の継承」をみてアジアンホラー?面白い!ってなったのでこちらも鑑賞って感じだけど、見ている最中や直後のホラー見た感は「女神の継承」のほうが強かったが、あのシーンの意味とか後から思い返して考えていると本作の面白さがジワジワと出てくる気がする。


「日本人(悪霊)と祈祷師と謎の女性」
主人公と観客はこの3人のせいでだいぶ混乱させられる。
他にもキノコの幻覚が〜なんて話もあるけど、みんなキノコの幻覚でしたーってのは、あまりにもつまらないので、それはとりあえず無かったことにして良い話かなと。

結局3人の誰が正しい事を言っていたのか?誰が騙しにしてきたのか?

とりあえず自分はこの3人の霊的?能力は一旦本物ということにして理解することにした。

1番身元的には信頼できそうなのは祈祷師だけど、儀式を行う事で大金を得ていたり、日本人のところにあった写真を持っていることを考えると、日本人(悪霊)とグルなんだろう。
でも悪霊側にはどんなメリットがあるんだろ?暮らしやすい環境でも無さそうだし。
っていうか悪霊は本当に悪霊なのか?異国の人で反感買いやすそうな人で祈祷師とグルに慣れれば誰でもいいのか?
でも車轢かれてたけど復活してたよなぁ…


1番存在的によくわからないのは謎の女性だけど、この土地?村?の精霊?神様的な存在なのかな?それなら悪霊やグルの祈祷師を追い払うために行動してる意味がわかる気がする。
とは言え主人公に対しても、観客に対しても自らもう少し説明をして欲しいというか…
謎過ぎてそんな人になんか言われても主人公も信じるの無理だよ…

祈祷師が儀式やってる一方で悪霊側も儀式を行なって死人を生き返らせていたけど、あれはなんの意味があったんだろう?
祈祷師が祓う呪い?を一旦移す対象とか??

謎の女が祈祷師に力の差見せつけるシーンは、派手ではないけどなんか圧倒的だったな。ギャグかなってくらい吐いてたけど笑


結局のところ主人公からすれば誰でもいいから娘を助けてくれればいいわけで、きっと助けてくれたら素性なんて関係なく主人公にとっての神になるんだろう。
復活する悪霊は見方によってはまるでキリストのようだし、土地の神様的な女の人も途中までは怪しい存在で、結局のところ何を信じても良いし、神も悪魔も大差ないって話かなという結論で落ち着きました。


見た直後はえーなんだったのー??って感じだったけど、落ち着いて考えると自分なりには答えが見つかる作品で面白かった。
人によっては別の答えを見つけているかもしれないから、レビューの読み甲斐もありそうな作品でした!
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