みい太郎

哭声 コクソンのみい太郎のレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
3.4
チェイサーの監督なので期待し過ぎた感を観終わって大きく実感。
まず長い。感覚も長く感じた。ここまで長くないとダメなのかな?とまず疑問。
賛否はあるみたいだけど、選んだ俳優さんは個人的には流石と思う。子役も義母も含めて。祈祷師も刑事も性格俳優なので以前の役は微塵も残ってないのが心底感心してしまう。そして我が国の俳優。國村隼さんは不気味な役どころで熱演。この日本人じゃなければ映画が成立しなかった。
そして國村さんが俳優として全身で楽しんで演じているのがとーっても伝わってきた。笑ってる訳ではないですけどね(^_^*)誇りに感じる。

設定が日本人というだけで反日と片付けてしまわないで欲しいなあと思う。多分テーマはそんな安易な所ではないと思う。象徴として日本人が違うという事や畏れ多い敵とするには、自国民にはわかり易いというだけだと思う。でないと國村さんを採用しないと思う。

最後の國村さんの風貌でキリスト教がキーワードになってるとやっと気がつき、ある意味人間が持ってる宗教観にアプローチしていたと理解した時、それまでは「長い、繋がってない、ウザい(^_^*)」と思っていた事が若干すっきり。お伽話を観たような気持ちになった。

ただクリスチャンじゃないと本当の意味は分からない展開かも知れませんし、監督はクリスチャンで自虐も含まれてるのではと妄想した。

主観で意味が変わってくるという事、正義が悪で毛嫌いして悪が本当は正義であるかも知れない。主人公が娘マックス苦しんでる時にとった行動が実は潜在的な直感真実かもしれない。観てる時より観終わって色々巡らせた映画でした。映画好きな方にはこの感じわかってもらえるかも。
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