どらこ

哭声 コクソンのどらこのレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
4.6
ずっと見たかったこの作品。

この映画を一言で表すのなら「禍々しい」。


何から何まで面白かった。
結論から言うと全ての謎に答えが用意されていないのに、こんなに収まりが良く上手くまとめられているのは珍しい。

見る前までは単なるゾンビ物だと思っていたが、そんなジャンルでは表現できないくらいやばかった。

きのこが原因なのか?新種のウィルスなのか?呪いなのか?あの少女は結局何だったのか?
多分明確な答えが用意されてなく、視聴者のフォーカスによって真実が180度変わってくる。
簡単に言えば答えの解釈はあなた次第!的な感じ。

この映画、友達と賭けをしていたんです。

國村隼が「悪い奴」なのか「良い奴」なのか。
初めから中盤まで「日本人のキチガイクズ老人」として描写される國村隼。
僕は「悪い奴」に賭けていたので、この流れは非常にまずいと思った。
何故ならセオリー通りでいくと、序盤の悪役は最後の最後には良い奴で、真の黒幕が裏にいるからだ。
事実、中盤から後半にかけて何かを必死に儀式をする様子や、主人公サイドが徐々にキチガイ化するなど、確実に「主人公が狂っていた」パターンで國村が救おうとしてる流れだと思った。負けたと思った。

結果は、、、

そしてあの最後。この世の悪意を全て収束させたような、あの狂気に満ちた笑顔。未だに脳裏に焼き付いています。

見返してみると主人公の行動は、大体二者択一の状況になっていて、全ての物事が悪い方向に進んでいる。

序盤の些細な選択ミスによって、それが連鎖し、あの結果になった。
一種のバタフライエフェクト現象。
あの時ああしていれば、、、

あまりに面白かったので久しぶりに映画買っちゃいました。
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