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哭声 コクソンのガリのレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
4.0



すーごい...圧巻。。

答えを知りたくて観るのですが
答えはやはり「神」 神というものを表現した映画。ゴッドじゃなくキリストなのだろうね。

冒頭、途中、ラストにかけて予測するであろう❝パンデミック・エクソシスト・マジックマッシュルーム・日韓問題・宗教観❞すべてが神の御業。

そして見る側の固定観念によって成り立っていくのがすごい。

ヨブ記では神に求めたヨブがものすごい事になるけど(ブラピツリーオブライフ)、ルカ記においては無知によってコテンパンですね。天は自ら助くる者を助くなのですね。
己の受け入れる現実が全て神の思し召し。ナンテコッタ!

「ウィッチ」ではその宗教観に子供がブチ切れたのを思い出しました。

幻覚キノコによって錯乱した村の映画で、途中あみだくじのように答えまでまさに七転八倒しますが、すべてが正解。神の標的?神が復活する時は確かものすごい災いがありますよね…
でもまぁ災い自体も神なのですものね。

韓国はあまり宗教観が強いイメージではないので、不幸の矛先を日本人とする事で、偏った韓国人の日本人への心象がすごく伝わったし。宗教観がほしいのかな?肉というものも韓国国内産は...。。なにを信仰している祈祷師?神父が適当、具合悪いなら病院に連れていけばいいじゃない。などと
かなりの偏見や決めつけを自覚させられますし、問題視させられる。

監督の前作2作に圧倒的信頼があるので力量を感じずにはいられない。
「悪魔をみた」では本当に題名そのものだと感じさせられた。
これぞ韓国映画と決めつけた作品でもあるし、生々しい表現や写実に驚かされる。韓国映画は性的表現がかなりセーブされているのと、ホラーにおいても先祖を重んじる国柄なのか決して霊に対して悪いイメージを描かないと思い込んでいたのでビックリ!

かなり長くて最後まで観ないと絶対に全貌がわからないのと、映画を観てる分だけだまされる。
そして純粋無垢な子供が観られるものじゃないので、監督の「かかってこい」という意気込みが感じられる。
長すぎる!!!しんどい。

しかし長いというしか文句のつけようがない。撮影のスケールや手間や、というか撮影!!ものすごい大変だっただろう^^;手を抜いてる場所はほぼない^^;
細かい所まで見る側の心を操ろうとこだわり抜かれている...
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