復活のよにだ

宇宙戦艦ヤマト2199 第七章「そして艦は行く」の復活のよにだのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

38年ぶりの完全リメイク新作テレビシリーズの劇場公開版。

第7章では23〜26話を収録。
デスラー総統との闘い、イスカンダルでのエピソードなど最終回まで盛りだくさんの内容になっている。

旧作の劇場シリーズを制覇してからのリメイク版を観たが、
お、お、お、おもしろい…!! 

点数はこの7章だけではなく、このリメイク版のヤマト2199全体に対しての評価です。

とにかく、おもしろかった。


リメイク版を見る直前に旧作シリーズを全部見ており、愛の戦士たちまでは当時の勢いや味もあっておもしろかったのだが、それでもやはり古臭さは拭えなかった。

リメイク版も戦艦のデザインがそんなに変わらないし…と、そもそもの設定とかを変えないなら古臭いものになると思い込んでいたので、ここまで現代風に大きくアレンジが入っており、おもしろくなっていた事に驚いた。

最大の違いはやはりヤマト乗員の人間関係だろう。
旧作では女性は森雪たった1人という、もはや今では考えられない設定だったのが改善され、過度にならない程度にかわいい系から美人なお姉さんまでバラエティ豊かなキャラが追加されている。

キャラが増えた事により、今までいつ休んでいたのだろうか?という働き過ぎ問題も改善され、3交代制で変わりのメンバーがサポートする形になっている。

ヤマトメンバー内での喧嘩やクーデターも描かれていたりと、人間関係が複雑になる事でただの航海がグッとおもしろくなった。

また、無理やり感があった古代進や島大介がなぜ重要なポジションを任されているのか問題も理由づけがされており、その他でも旧作での設定はそのままに、しかし矛盾やご都合展開が無いように細かく丁寧に設定が補完されている。
こういう細かい所が積み重なって後々の満足感に繋がっている気がする。


この7章では今までの旧作との細かな違いが大きな分岐点を生み出し、完全にオリジナルの展開になっている。

古代進の有名なセリフの
「我々がしなければならなかったのは、戦うことじゃない。…愛し合うことだった。」
は敵のガミラス本星を滅ぼしてしまった事に絶望した時に放ったものだが、
リメイク版では硝酸の海に浸かる事もなく、民衆を滅ぼそうとしたデスラーからヤマトがガミラスを救った事により、場面そのものが消えている。

その代わりに、帰路のヤマトを襲撃したデスラー(本当、終盤のデスラーは最低だな)と対面した時に似たセリフを森雪がカバーしていた。


また、イスカンダルでの大きなエピソードである古代守との再会は消え去り、(旧作ではスターシャと守が恋仲だったが、リメイク版ではなんだかデスラーと何かありそうな予感。最後のお腹の子はどっちの子??)受け取ったコスモリバースシステムはヤマトそのものを作り変える装置で、なおかつコアになるエネルギーは人の記憶(意識?)で、その人物は古代守というなんだかエヴァみたいな展開になっている。

しかもその古代守のエネルギーは森雪を生き返らせる事に使ってしまい、地球を浄化するエネルギーが無い!というピンチの時にこれまた有名なセリフ
「地球か…。なにもかも、みな懐かしい…。」
を言い残し沖田艦長が他界。
そして新しいコアとしてヤマトに沖田艦長の意識が憑依するというオカルト展開で幕を閉じる。



この沖田艦長がヤマトに宿っているという設定が続編のあのシーンに活きるのかな、と思うと2002を観るのが辛すぎて嫌なのだが、既に全部借りてるので見なければ
…。

ぁあ、どうなるのだろう。
復活のよにだ

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