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高い壁のmat9215のレビュー・感想・評価

高い壁(1947年製作の映画)
2.5
ほどほどによくできたサスペンス映画。オープニングでハーバート・マーシャルが念入りに描かれる理由が徐々に明らかになっていく。というか、このキャスティングでだいたいわかってしまう。1930年代ルビッチ映画の伊達男は、女をとろかす色気もあれば、事件が露見することに怯える小心さや、取締役に任ぜられて自信を取り戻す俗物ぶりを見せてじつにお見事。

ロバート・テイラーは色男路線からイメチェンを図っていたらしい。とはいえ、人の首を絞めに飛びかかるし、衝動的に振る舞うし、かなり危ないヤツ。こんな男に美人女医が惚れていくという展開に説得力が薄いのが難。女医を演じるオードリー・トッターという人は、『罠』でロバート・ライアンの身を案じる人だった。
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