Jeffrey

高い壁のJeffreyのレビュー・感想・評価

高い壁(1947年製作の映画)
2.0
「高い壁」

冒頭、ギターを弾く男のファースト・ショット。バーの中、酒を嗜む。警察署の中央殺人課、妻を殺そうとした夫、記憶喪失、二人の死体。今、麻酔療法で曖昧な記憶を復活させる…本作は1947年にカーティス・バンハートが監督したフィルムノワールで、この度DVDにて初鑑賞したが面白い。さて、物語は空軍を退役したスティーブン・ケネットは、戦争後遺症でひどい頭痛と記憶喪失に悩まされ、自分が妻を殺したと思い詰めていた。妻がウィラードと浮気しているのを知り、彼女を絞め殺そうとするが気を失ってしまい病院に運ばれる。気がつくと死んでいる妻とともに自殺しようとしている自分がいる。スティーブは、医師の麻酔療法によって当時の状況を思い出そうとするが、肝心の部分が曖昧なままで核心にすまれないでいた…と簡単に説明するとこんな感じで、独自のフィルムノワール感覚で問題作を発表してきた監督の見ごたえある一作として有名だ。またヴォーゲルのカメラワークが全編の緊張感を盛り上げていると言うのも周知の通りだろう。
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