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21世紀の資本のMKのレビュー・感想・評価

21世紀の資本(2017年製作の映画)
3.5
足知者富…

「資本とイデオロギー」が平積みになっているのを見かけて、ボリューム少なめな寄稿や書籍は拝読しているものの、その分厚さにヒヨってまだ読めてない本棚で待機中の「21世紀の資本」を読まねばと思いつつ映画から鑑賞。

どちらかというと自分には「21世紀までの資本」を映像や過去の作品を参照しながら解説してくれる映画だった。

中世ヨーロッパでの富の過剰な集中から革命を経ての新たな特権階級の創出、奴隷制度や植民地支配からの大恐慌、貧困、全体主義や軍事による資本の争奪からの福祉国家成立、組合等の解体、利益至上主義の肯定と経済的不平等を歪曲させた移民排斥、民族、宗教対立などへの資本から関心を背けるための思想操作?

さらにはテック企業たちの税金逃れや社会制度への不貢献まで、いかに資本階級が労働階級、中流階級の不平等や不満を操作してきたかを、この先の格差や不平等の助長を危惧するラストまで資本主義の特徴についてお勉強することができた。

文献として引用されていた作品たちに触れてみたくなった…あと買ってる本。

映画として面白いかはノーコメント。
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