ミナリン

21世紀の資本のミナリンのレビュー・感想・評価

21世紀の資本(2017年製作の映画)
4.0
傑作ドキュメンタリー
2時間で資本主義の歴史と本質をおさらいできる

ピケティの主張は明快で、
『資本主義を市場原理のまま任せると格差が拡大し、社会不安や戦争につながるので、富裕層に課税して再配分しよう』という当たり前のこと
ただし、資本主義とは権力闘争であるので、この当たり前のことが行われたのはWW2後の何十年かだけ
他の期間は、すべて人口の数%の上流階級が富の大部分を有する超格差社会であり、現在もそうであるということ
だから資本課税や富裕層への適正な課税を行うべきという話

映像的には編集と演出が良く、
観客を飽きさせないように過去の名作映画からの引用を多用したり、省略する部分は驚くほどあっさりと流す
難しい話題を、飽きさせずに見せようとする工夫がみられる

基本的に大絶賛なんだけど、唯一不満を言いたいのはパンフレット
高橋洋一が寄稿しているページがあり、これが作品のすべてを台無しにしてる
ピケティと真逆の主張で、新自由主義を擁護するだけの内容
高橋洋一に仕事を依頼した担当者は、無能と言わざるを得ない
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