切ない…。
交通事故が原因で記憶をなくしたヨン・ソグォン(チョン・ウソン)。
人間て、耐えられないほどの悲しみとか苦しみとかを経験すると、
その記憶を消すことで生きていかれるような防衛本能みたいなものが備わっているのかも…。
そんな記憶はなくしたままの方が幸せ?
その記憶の中にもし私自身がいたら?
ネタバレになりそうなので詳しくは書きませんが、
放っておいたら自殺してしまうかもしれない人を、
私はどうしたら良いのでしょう。
カッコイイ俳優さんはどこか、泣いても怒っても寝ても…何しててもカッコよく演じたい心理が、
働くものなのでは?と勝手に想像しているのですが、
この映画の中の中のチョン・ウソンは違います。
走り方は、ちゃんと病人らしくふらふら…というかウロウロする感じが出てたし、
泣き方もちゃんとカッコ悪かった…。
ラストシーンの悲しいような絶望したような、それでいて何かにすがるような、
でもかすかな光を見るような、
言葉で表現できないソグォンの目がとても印象的。