のんchan

シーモアさんと、大人のための人生入門ののんchanのレビュー・感想・評価

4.0
イーサン・ホークが監督したドキュメンタリー。

イーサンが役者人生はこれで良いのか?とスランプに陥った時にシーモアさん(*下記参照)とある食事会で出会い、同業者では問題解決できなかったのに、シーモアさんと話をすることで心がほぐれあまりの安心感に包まれたため、そのお人柄とピアノの魅力をドキュメンタリーにしようと決意した。

シーモアの実家には楽器はなく誰も弾かない。レコードさえもなかったが、弾きたくて6歳で中古ピアノをもらったため、そこから我流で練習を始め、家族が寝静まっている早朝から練習していた。
シューベルトの『セレナード』を弾き、涙を流しているのを母親に見られたという。
感情豊かなシーモアは朝鮮戦争従軍中の辛い想い出や、裕福なパトロンの話、様々な演奏会での話、50歳でなぜ演奏家を辞めたのかの理由を語る。それ以降は指導と作曲に勤しんでいる。

生徒たちが有名な音楽家になっても、いつまでも先生と慕われ、現役の生徒たちのレッスン風景を見せ、皆んなが神と崇める感じもあるけど、気取らず親しみ易い。
そして小ぢんまりとしたコンサートを開く、それはもちろん選んだピアノ🎹スタインウェイから流れる調べに陶酔してしまう🎵

当時87歳、お腹はたっぷりしているけど、弾く姿勢は背筋がピンとしてその美しさたるやどこがご老人?
誰しもがこの方に近づきたい、少しでも弾く心構えを感じたい、ピアノだけじゃない。人生の生き方に共鳴している人たちがどれだけいることか💗

*シーモア・バーンスタイン(1927年4月24日 - )
アメリカ合衆国のピアニストであり、作曲家であり、ニューヨーク大学の音楽教育部の副学長。


《要らぬ話》
私も年中から中1まで9年間ピアノの個人指導に通ってた。お婆ちゃん先生だと思ってたけど、今の私より若かったのかも。かなり優秀な人を育てている有名な方だったみたい。しかし、私はクラシックの魅力が理解出来ず、和音が知りたいとずっと思い続けて、面白くないツェルニーだのソナタをやる羽目に。練習しなさい!の母親の声から逃げ出したい日々だったな〜😥
そして、反動のようにR&BやBluesにハマったんだったわ♬
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