たけちゃん

鷲は舞いおりたのたけちゃんのレビュー・感想・評価

鷲は舞いおりた(1976年製作の映画)
4.1
死に場所は任せてもらいたい!


ジョン・スタージェス監督 1976年製作
主演マイケル・ケイン、ドナルド・サザーランド


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、8月18日は「荒野の七人」や「大脱走」で知られる巨匠ジョン・スタージェス監督の命日です。

いつもなら、終戦記念日を中心に夏場は戦争映画をよく観るんですが、今年の夏は出来ませんでした。そこで、今日のレビューでジョン・スタージェス監督作の戦争映画を取り上げたいと思いますよ。
どうしても体が欲するの(ˆωˆ )フフフ…






さて、映画です。
いやぁ、これはドイツ軍を好きになる映画だったなぁ。
主人公のクルト・シュタイナー大佐がカッコよくて。
あと、彼の部下たちもね。
いわゆる"滅びの美学シリーズ"です。
こういう映画、大好き!

でも、昔はその良さが分からなかったなぁ。
今作、公開時に観てるんですよ。
中高生の頃、戦争映画が大好きだったんですが、これもその流れで観たと思います。
でも、僕も子供だったんで、単純に戦闘描写が好きで、ドラマにはそんなにハマらなくて、今作はあまり面白くなかったと感じたはず。
まだ、その頃はジョン・スタージェス監督の名前なんて知らなかったしね。
今回は全然退屈しなかった( ˘ ˘ )ウンウン


シュタイナー大佐役はマイケル・ケインかぁ。
アルフレッドを演じるマイケル・ケインに慣れちゃったけど、今作の軍人役もめちゃめちゃ良い。
制服が抜群に似合う!
親衛隊を毛嫌いする誇り高きドイツ軍人。
イギリス人がドイツ人を演じることなんか全く抵抗は無かったし、そもそも知らなかったけど、設定として、このシュタイナー大佐はドイツ人の父とアメリカ人の母を持ち、"イギリス人に見えるドイツ人"という役なので、問題なかったんだな。
あと、イギリスの大学に通っていたので、英語も堪能。上手い設定です( • ̀ω ⁃᷄)✧キリッ


シュタイナー大佐を見出し、チャーチル拉致計画に送り出すのは軍情報部のラードル大佐。東部戦線を戦い抜き、左手と片目を失ったバリバリの軍人。ある意味、彼も死に場所を探していたんだな。
ラードル大佐役はロバート・デュバル。
彼もまた渋カッコイイ!
最期も男らしかった( ˘ ˘ )ウンウン


IRAのテロリストで、スパイとして潜入するのがリーアム・デブリン。
デブリン役はドナルド・サザーランドね。
相変わらずの変わり者役。でも、今回はモテ役だったのが不思議でした( ¯−¯ )フッ


シュタイナーの部下たちがなんとも素晴らしいの。
軍人として優れていて、鍛えられているなぁと端々に感じる。なので、この映画、珍しくドイツ軍が精鋭で、アメリカ軍がしょぼい。特に、ペッツ大佐が率いた隊は。やっぱりチームは率いる者次第だわ。
それでも、数で劣るのは否めない。
大佐を送り出すために残るメンバーが男で。
教会のオルガンで主題歌を演奏する場面とか、好きだなぁ!それて、ラスト……😭



激しい戦闘描写を期待すると拍子抜けするけど、登場人物一人一人の心の内を理解すると、素晴らしいのがよく分かります。昔は今作の良さが分からなかったけど、見直してよかったねぇ。ダンディズムみたいなものを感じましたよ。

今作はジョン・スタージェス監督の遺作なんですが、やはり素晴らしい。いぶし銀の作品でした。ようやく僕もそれが分かる年齢になったようです(ˆωˆ )フフフ…