Yuichi

ワンダー 君は太陽のYuichiのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

先天的な病気を持って生まれた男の子の物語。物心つくまでに27回の手術を受けて、その顔はフランケンシュタインとも形容されるような見た目をしている。

そんな男の子が、5年生になって初めて学校に行くところから物語ははじまる。

その見た目から、周りから距離を取られ、悪口を投げかけられ、いじめられていく。
そんな中で、少しづつ、友達ができていく。

そして、最後には一年の学校の最優秀賞みたいなものを受賞して映画は終わる。

しかし、この映画は、それほど単線的な映画ではなく、彼の周りの姉、母親、姉の幼馴染、男の子の友人のストーリーも見せていく。群像劇のように。そして、先天的な病気がない人にも、それぞれの悩みは、存在していることをみせていく。

Everything in this world is not about you
と姉は主人公にいう。この世界の全てがあなた中心ではない、と。彼女には彼女なりの問題があるからだ。

この家族は、息子を中心にして動いていく。彼女の親友に、太陽(サン)を中心に回っている地球みたいだと言われる。おそらく,悪気はなく。それは、男の子かがいることで周りはそれに合わせて動き対応していくしかない。それを余儀なくされているのが、彼女であり、他の家族であり、友人たちである。

だからこそ、家族がこの問題と言えない問題をどう乗り越えるのか、彼女の葛藤をどう受け止めるのかをもっと見たかった。そこが裏テーマだったはずだから。

彼女と親友の仲直りは気づけば果たされており、彼女は男の子のことを気づけば今まで通り愛している。
それは、少し物足りなく、この映画もまた、彼を中心としてまわる一つの惑星になってしまっている。ぜひ太陽以外の惑星にももっと光を当ててほしかった。
Yuichi

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