ころすけ

ワンダー 君は太陽のころすけのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

こんな感動すると思わんかったしめちゃくちゃ考えされられた。
オギーが主役の映画やし、
それを分かってオギーの顔を見てるから何も思わんだけで、実際私がオギーとすれ違ったらクラスメイトの子みたいな反応は絶対しないって言い切れる自信がない。無意識にしちゃうかもしれん。
みんなと顔のつくりが違うって思いながらなんの偏見も持たずに接しれる人ってごく一部しかおらんのちゃうやろか、綺麗事言うても結局現実は「普通」か「普通じゃない」かに分けられるのが人間なんやろなてふと考えさせられた。
だからこそ余計にジャックやサニーみたいに幼い年齢で、あれだけ普通の子と同じように純粋に仲良くできるのはほんまに心が綺麗なんやなあって、良い子やなあこんな風な友達が周りに集まるのはオギーがちゃんと中身が良い子やからなんやろなって観てる途中で強く感じて涙が流れた。大きくなるにつれて偏見も強くなるし真っ白な状態で向き合うのは難しくなるからこそ、今のそのままの気持ちでオギーと仲良くしてあげてねって親目線になってしまった。
ここではジュリアンが悪者感強めになってるしオギーに対してした行為の数々は許されものじゃない。でも実際行動に表さんだけで大多数はこんなもんやろな、気持ち悪い、醜い、化け物。幼いから余計に思ってること口に出せちゃうだけ。親は何?ええ歳しとんやから子供と同じような考え方持つな。そっちに腹立ったわ
「大事なのは見た目じゃなくて中身」ってよく言うけど、見た目が怖かったらそもそも近寄らへんのは当たり前で、そうなるとその人のことをよく知ることは不可能なわけで。じゃあどうやったらオギーのことをわかってそばに居てくれるような存在が出来るんやろってめちゃくちゃ考えながら観てた。
オギーの視点も勿論やけど、お姉ちゃん視点もグッときた。下の子ばっか構われる寂しさもあるし唯一の存在やったおばあちゃんもいなくなっちゃってどんだけ心細かったやろ、
ひとりっ子って嘘ついた所が刺さった、切ない。ほんでお姉ちゃんめっちゃ良い子なのが余計泣ける。私やったらそんなしんどい思いしてまで弟に優しく出来ひんし、ヴィアの年齢なら弟ライバル視して口聞かんかったと思う。やのに部屋に篭ったオギーに話聞きに行ったり外連れ出したり、ちゃんとお姉ちゃんしてすごい偉い、こんな子に育って欲しいしジャスティンは絶対寂しい思いさせんな幸せにしろ。てか幸せになってくださいとても微笑ましかった
あとはジャック。殴るシーンほんまに泣ける。年上に絡まれた時もカッてなったのはオギーの容姿の時やしここまで自分のために怒って戦ってくれる存在が現われて、宇宙だけじゃなくて外の現実世界も悪くないってオギーに思わせてくれたジャックに感謝を届けたい。
最後のメダルの下りも最高。「相手のことをよく知りたければよく見ること」この一言にこの作品の全てが詰め込まれてた。オギーは確かにメダルを貰うほど周りの心を動かした。でもオギーが言ってたように、他にもメダルを貰うべき人あげたい人はたくさんいたな。
毎日学校に行かない息子の代わりに授業してくれて自分の夢も二の次にしたお母さんも、オギーが選ばれて自分のことのように心から喜べるジャックやサニーにも、出たがってた主演の劇を直前に代打で出させたミランダにもあげたい。家族って素敵、友達って大事。
自分をわかってくれる人が1人でもいれば、それだけでこの世界は悪いことだけじゃないって思えるなと改めて感じた映画でした。
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