高橋早苗

ワンダー 君は太陽の高橋早苗のレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.0
いじめや差別がテーマのお話は、沢山ある。
家庭が密室なら、学校だって会社だって密室なのだ。
だけど、家族と呼べる以外の存在がいる場所は「社会」

これは、初めて「社会」に出た子が
自身を損なわずに、生きる術を見つけるまでの話。


主役のオギーが学校へ行くのと 同時進行で

姉のヴィア
親友“だった” ミランダ
オギーと親しくなるジャック
…それぞれの目線で “新学年”が語られていくところが面白い。


すべてが 弟オギーを中心に回る家で
“良い子”をやってきたヴィア

ヴィアと疎遠になってしまい 戻るきっかけを失ったミランダ

気づかずに オギーを傷つけることになるジャック
ここに 親目線が入ってないのが素敵♪


ヴィアが 家族を
太陽(弟)と
その周りを回る惑星(両親)に
喩えている通りに


オギーは そのままで
太陽のままで
ここに居たい!と言った通りに
彼の宇宙は 出来上がっていく



そこに 居られない者は、別宇宙へ行くし
居る者は皆、太陽の方を向いちゃう♪


時々、勘違いヤローのこと
「世界が自分中心に回ってる」なんて言い方するけど

…こちとら 世界どころか、宇宙ですからねぇ♪
密室というにはちぃと広過ぎるんだわ^_^


新しい社会に出るたび
“フツー”と闘う わたしたち

オギーは みんなに合わせて
「僕は普通じゃない」というけど

その実 “フツー”なんて、どこにも、だれにも
“ない”と知っている

フツー=全員どこかヘン
いわゆる「障害(者)」を
“人と違う何かを持ってる人”と見るなら。
眺めは全く変わってくる。


さりげなくチューバッカが登場するあたりがまたイイ♪
高橋早苗

高橋早苗