ひとつ前の監督作『ウォールフラワー』(2012)がはっはっは、そこは保留だがな。という感じだったのに似て、諸手を挙げて称賛とまではいかなかったんですけど、それは何故なんだぜ俺。というようなことを考えざるを得ない性分なので考え……そうねえ児童文学カテゴリだから人生をそこまでエグって描く必要はないんです、って姿勢が物足りないのかな。
だからって『若おかみは小学生!』(2018)みたいに、いわゆる「人生の真実」を遠慮なく直視させなくても。とは思うんですけど、目をそらしたくなるほどの痛みや苦みのけっこう手前で止めてるような気がして、もうちょっと観客を信用してくれてもいいのよ。というもどかしさが。