ちぇり

ザ・ブック・オブ・ヘンリーのちぇりのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

映画紹介チャンネルであらすじを見てしまっていたので大方の内容は知った状態で鑑賞しましたが、それでも面白かったし泣けました。

ヘンリーはギフテッドと呼ばれる天才ですが、家族思いで正義感が強く、ママに寝る前のキスを頼むなど11歳らしいかわいい一面もありとても魅力的な人物でした。弟のピーターもそんな兄の才能に嫉妬して偏屈に育つことなく、家族の愛を一身に受けてとても良い子に育っていました。母のスーザンも、ヘンリーに少し頼りすぎる部分はあっても、2人の母としてとてもよく接することができていました。とても理想的な家族関係だと思います。だからこそ、ヘンリーを失った時の母と弟の悲しみは計り知れないものであっただろうし、素直に自分の最期を受け入れるヘンリーに対して、ヘンリーの死をなかなか受け入れられない母と弟の姿はとても見ていて辛かったです。
ヘンリーの遺言通り、グレンを殺そうとスーザンが動き出すシーンで、ヘンリーが母の性格や言動を考えてメッセージを残しているのがとてもグッときました。もうこの世にはいないけど、まるでヘンリーと会話しているようで。
私が一番好きなシーンは、シーラの家に寄ったあと3人で買い物をするシーンです。ここは映画の中でとても重要な場面という訳では無いですが、3人で歩きながら、ピーターがカゴに入れたものをヘンリーが取り出して戻して、ヘンリーの好きなお菓子をカゴに入れて、日常の何気ない場面ですがこの3人の生活というものをとてもよく表していると思いました。
子役たちの演技も素晴らしいです。
ちぇり

ちぇり