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ザ・ブック・オブ・ヘンリーのAirconのレビュー・感想・評価

3.7
普通におもしろかった。
天才少年の話、かと思ったら途中からはそうでもない。

天才少年自体は株で稼いで家のファイナンスまでやってるとなるともう完全にフィクションとして観てしまうんだけど、母親が1人のちょっとダメな人間として、それでも子供に対してはちゃんとできてる感じが良かった。
親だからって完璧じゃなくて良いし、やることはちゃんとやってるし愛情も伝わってるから、全然ダメな親とは思わなかったなー。

子供だから完全な真っ白な正義感なんだけど、前半のスーパーマーケットでのシーンでも必ずしも関わるべきとは言えないと思うし、それと同じような論点で最後の母親の判断は正しかったのかと思った。
関心を持つことはもちろん正しいと思うんだけど、干渉することや自分自身で罰を与えるとはどういうことなのか。

「あなたはまだ子供なのよ」って言うけど、要はバランス感覚な気がする。
”本当に必要なのか”ということと自分へのリスクや責任をすべて天秤に乗せられないと、ただなんでも正義を実行すれば良いわけじゃないと思うし、経験でそのバランス感覚が養われるものだとすれば「まだ子供なのよ」は正しいと思う。
そこが未熟で真っ白な正義を実行しまくってる人がいたらシンプルに”危うい”と思ってしまうように、そのバランス感覚って存在すると思う。
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