ネギの子供

ヤンキーヘルパーのネギの子供のレビュー・感想・評価

ヤンキーヘルパー(2011年製作の映画)
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GYAO!の城定秀夫特集にて、すべり込み鑑賞。傑作。オープニングの土手ダッシュから一気に引き込まれる。落書きからのタイトルもいい。主人公の名前がマリアでわかりやすく聖書をなぞってるけど、説教臭くもないし、何より笑えます。一番ツボだったのはアフロヤンキーの包帯とダイコン殴打(どっちも河原の喧嘩シーン……)。相方の落ちぶれ方がリアルなんだよなー。ベッドにうつ伏せで横たわる、青アザだらけのシャブ中女。もうあのカットだけで救いようのなさがビシビシくる。その対比として、死に体の組長ヤクザを介護するマリアが、どんどん聖母らしくなっていく。ラリった先輩ヤクザが歌いながら灯油を振りまいて、奥から歩いてくるシーンも大好きっす。一見バカっぽく思えてしまう2人の親密さを表現した影絵も、なんであんなうまく使えるんだろう。