Yuri

古都のYuriのレビュー・感想・評価

古都(2016年製作の映画)
1.0
「古都」は未読です。あらすじは知ってます。オリジナル続編で原作を読んでいないので、最近疲れてるし、京都の空気や景色に癒されよう!くらいの気持ちで観に行きました。でもそんなにガッチリ景色は映されなくて(>_<)、たまにふわっと京都の北山杉やパリの桜なんかが映されて、将来に悩む若い二人が一歩を踏み出すまでをふわっと描きつつ、母親の過去の回想が入ったりして、全体的にアーティスティックな感じでフワフワしてました。そんなもんだから、クライマックスの良いシーンで眠気MAX!(爆)現状のプレッシャーに押し潰されそうになりながらも未来を決められない若者の話自体はよくある話ですからね(^_^;) 松雪さんじゃなくて、尾野真千子とかだったらもう少し感情を動かされたかも知れないです。千重子たちが暮らすお家やお店が、現代小物や家具がなかったら、もう本当に江戸時代みたいで、こんな過去と未来が共存する空間で、じっくり時間をかけてほんまもんで下味を染み込ませたご飯を毎日いただけるなんて、なんて贅沢で不思議な空間なのだろうと思いました。真太郎(葉山奨之)が通りで車の遠隔操作でドアを開けて乗り込むシーンがあるのですが、車が違和感バリバリで車だけタイムスリップしてきちゃったみたいでした(*゜Q゜*) 「京都の人間はほんまもんに囲まれて育ってるから、目口だけは肥えていて経験がないから大変。」とお祖父さんが言っていたのが印象的で、目口も経験も長い時間をかけなければ身にはつかないもので、それを次代に繋いでいくのは、気が遠くなるほどの歴史と人々の想いを感じました。会話の端々にある「西陣に行っても機織りの音が聞こえなくなった。」とか京都が大変な危機に直面していくのもヒシヒシと感じました。なので、文化教材としてはほんわかと成功、映画の面白さは日本を代表する名作「古都」の続編としては、予定調和なことしか起こらないので、いまいちと言ったところでしょうか( ̄~ ̄;)とりあえず「古都」は読んでみます。私は知識が圧倒的に足りないので、恥ずかしくなりました(>_<)
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