ヨーロッパ映画の動物の使い方は、どうしても気が重くなる。増してや、舞台が獣医学校ときたら気分が悪くなる。
観る人を不快にするための道具として、動物を使うってのがもー、わたしには受け入れがたく。。。
して、中身ですが、「ガーゴイル」ジェネシスみたいな話。是非セットで観たい作品です。
ベジタリアンだった少女が、姉に倣って獣医学校へ入学し、新入生への洗礼として、生のウサギの肝臓を無理やり食べさせられてから段々と肉に目覚めて行くという話。
新しいホラーの形と言われるだけあって、確かに新鮮さはある。学校生活の中で、先輩達のかなり暴力的な制裁の日常で、次第に自分の中の暴力がそれを上回った形で目覚めて行く。それは、少女から大人になる性への目覚めのやうに、血肉を喰らいたいというはっきりとした欲求ではなく、自分ではまったく自覚しないまま、本能がそれを欲し、人としての理性との狭間で、次第に抑えられないものとなって行くといったリアリティー。
新鮮で面白かったけれど、生理的に不快なシーンが多く、終始眉間にしわ寄せて鑑賞していた。
そこは、フランス映画ならではな、性と血といった題材が堂に行っていたけど、説明くさい落ちがなんとなく気に入らなかった。