はつみハツ子

浮雲のはつみハツ子のレビュー・感想・評価

浮雲(1955年製作の映画)
4.1
以前フェミニズムの運動のなかで、「抱かれる女から抱く女へ」いったような運動があったそうです。

ゆき子もきっと、そうなろうとしてベトナムへ仕事にいったり、パンパンという職を選んだのでしょう。

しかしどうしてこうも人というものは簡単にいかないのでしょうか。そのフェミニズムの運動の後「やっぱり抱かれるほうが気持ちよかった」という声が出たように、ゆき子も結局抱かれなければ安心することが出来なかったのでしょう。

男のいいなりにされたくなくて、それでも男がいなくては生きていけない哀しい女。

ゆき子の死に際は幸せだったといえるのでしょうか。富岡の無責任な愛は次にどこへ向かうのでしょうか。