へい

浮雲のへいのレビュー・感想・評価

浮雲(1955年製作の映画)
5.0
最高の映画だった。

最初のシーンで、高峰秀子という人間を初めて見たけど、心を掴まれた。
映画館内でシーンとしてたけど、1人笑いそうになって必死に抑えてた。
ホントどうしようもない男と女。特に男。
戦後、心ここに在らずの男があっちへ行ったりこっちへ行ったり、going my wayとかほざいて、けじめをつけないその場の欲に任せ続ける。
やらかして、再開した時の一言目が、間違いまくってる感じがたまらん。

高峰秀子の、死にに行って死なずそれでも愛し、生きるど根性精神にグッとくる。生きる強さを感じる。そこまでする男ではないのは分かっていながら縋る。ここまできたら亡霊でもなんでも追い返す。
船が旅立つ時に劇場内啜り泣きの連続だったけど、全く気持ちがわからん。どういうことやろうか。

子供の無邪気すぎるシーンが印象的。あとクリア朝日が家で冷えてるの曲。セックスシーンが全くないが、なぜか2人が、登場人物たちがみんなめっちゃセックスしてることを感じる。
へい

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