あなごちゃん

浮雲のあなごちゃんのレビュー・感想・評価

浮雲(1955年製作の映画)
5.0
大好きな映画。毎年誕生日付近に恒例的に見ている。

太宰治みたいなダメな男を、あんたはエゴイストだ、自分しか好きじゃない男だっと言いながらも一途に男を愛し貫く女の一生。
一人の男に拘り執着して生きていくことは果たしてどれほど幸せかというテーマがここにはあって、何度見ても飽きない。

また戦時中のインドネシアで出会った時は幸せだった二人が、戦後の雰囲気に飲み込まれて、関係が悪化していく様は構造的にも良い。話の展開方法も音楽も、飽きさせない工夫が散らばっている。
毎年誕生日付近にこれを見て、去年の自分との変化を感じながら見てる。