イチロヲ

高校エロトピア 赤い制服のイチロヲのレビュー・感想・評価

高校エロトピア 赤い制服(1979年製作の映画)
3.5
映画研究部員の男子3人組が、自作ブルーフィルムの出演女優を見つけ出すために東奔西走する。大友克洋の初期短編マンガ「任侠シネマクラブ」を映像化している、日活ロマンポルノ。

ポルノ作りにファンタジーを覚えている、思春期の男子目線で物語が進行する。性格が異なる3人のボンクラ男子が単独行動を取り、訳ありの女たちと知り合っていく。その喜劇的展開がとても面白い。

思春期特有のノイローゼを過度に拗らせている少年(高橋淳)が、実質的な主人公。高嶺の花となるヒロイン(原悦子)をイケメンOBに取られてしまい、自分の無力さに落胆する展開に胸が締め付けられる。

校内の女子が、男子よりもずっと大人びて見える不思議現象を、原悦子が見事に具現化。ロマンポルノらしさは希薄だが、甘酸っぱいエロ青春ドラマとして完成されている。そして、「ノイローゼにはヤルのが一番だよ!」は、けだし名言。
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