ちーくん

永遠と一日のちーくんのレビュー・感想・評価

永遠と一日(1998年製作の映画)
4.0
テオ・アンゲロプロス作品。まだ全作品観てないので確定ではないんですが、おそらくアンゲロプロスの中では本作が一番好きだと思います。美しい海辺、川、空、廃墟などの映像は毎回素晴らしくて、それに加えて本作は、難民の少年と老いた詩人の現在と過去を振り返りながら旅をするというストーリーが良かったと思います。おじいさんに健気についてくる少年の姿が愛くるしかった笑。国境での銃殺された亡霊のような影が見えるシーンは印象に残りましたね。あと、バスの中で弦楽器を演奏しているシーンも好きでした。アンゲロプロス作品は本作でもありましたが「舟」を使った描写がけっこうあって水の美しさともいい、ここら辺は溝口健二に色濃く影響を受けているだろうなと思います。本作は映像もストーリーも上手いことハマった作品だったんじゃないかと思いました。面白かったです。
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