【第51回カンヌ映画祭 パルムドール】
テオ・アンゲロプロスの晩年の代表作。死を覚悟した老人が難民の少年と出会う、とだけ取り出すとよくある話なんだけど、時間を超越して生とは何か、時間とは何かを語りか…
旅芸人の記録とほぼ同じ手法で、自伝ができるとな
詩人と少年
犬を預ける
母との確執
妻との確執
少年の友の死
行かないでおくれ
バスの中の音楽隊
バスが行った後の黄色いレインコート
車内でお別れ
…
この作品で世俗的なことを一瞬でも思ってしまいそうになる自分に腹が立つ。
美しくって、幻想的で、だけれど哀しい。
そんなに生きるのって哀しくて辛いかもしれないけれど、ある意味で礼賛にも近く感じてしまう…
このレビューはネタバレを含みます
主人公が少年にかけた叫び声は、本来なら主人公からことばというものやその営為に投げかけられるべきものなのかもしれない、ことばがひとの生涯にもたらす力について、その圧倒的な不在から逆説的に魅せられてしま…
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