うにたべたい

美乳大作戦メスパイのうにたべたいのレビュー・感想・評価

美乳大作戦メスパイ(1997年製作の映画)
3.3
安心安全の河崎実作品。
河崎実作品には多数触れてきた私ですが、本作は割合古めの作品ということで、荒削りな内容になっているのではと思いながら視聴を始めましたが、そんな心配はご無用な、いつもの河崎実でした。

1974年、多数のゴジラ作品を手がけた福田純監督は、仮面ライダーの藤岡弘、を主演に据えた"エスパイ"という作品を世に送りました。
エスパーとしての才能に目覚めたレースドライバーが、国際犯罪の秘密組織・エスパイにスカウトされ、様々なピンチを乗り切る特撮アクション映画なのですが、本作はそんな名作・エスパイを、ダメな方向にリスペクトした感じがあります。

グラマラスな女子高生陸上選手・香織由美子は、ある日車に轢かれて瀕死の重症を負います。
ただ、運の良い事に、その車の運転手は天才科学者・大須賀博士だった。
由美子は博士により、生命力の強い牛の遺伝子を移植することで超回復を見せ、一命を取り留めるが、その代わり興奮すると乳が異様に発達するようになってしまう。
由美子はその伸びる胸囲により、レースで好成績を出していた。
一方で、悪の秘密結社・裏メスパイは、トロフィー型の爆弾を作り、世界中の要人を標的に命を狙っていた。
一応、不思議なおっぱいを持ってしまった由美子=メスパイと、由美子を目の敵にする裏メスパイの攻防が柱ですが、話のテンポは良い、というよりも行き当たりばったりで、由美子の友人の男がすぐに死んだり生き返ったりします。
また、途中から陸上そっちのけで由美子はアイドルデビューし、フルコーラスで変な歌「ドキがムネムネ」を歌うシーンがあるなど、B級っぷりは健在です。
くだらねーと思いつつも、最後までしっかり楽しませていただきました。

メスパイと、その敵組織として裏メスパイがいることや、主人公の名前が「香織由美子」で、エスパイのヒロインを演じていたのが「由美かおる」だったりなど、おそらくエスパイをリスペクトしてるんかなーと思われるところはあります。
特に、エスパイといえばもちろん"由美かおるのおっぱい"ですが、本作も乳房がプルンプルン放り出されていて非常にけしからんです。
桜庭あつこ演じる主人公の乳は事務所的にNGだったのか、先端にモザイク処理がされていますが、裏メスパイの面々はそういう主義なのかトップレス集団です。
昔のドリフみたいに当然のように乳を出すので、さすがメスパイ、看板に偽りなしと、思わず唸ってしまいました。

河崎実好き、バカ映画好きの諸氏にはぜひ観て欲しい一本。
個人的には元作品であるエスパイより面白かったです。